住宅購入体験記・・・私の場合
県営住宅からの脱出
私が住宅を買おうと思ったきっかけは、ごくごく一般的だと思います。結婚して子供が生まれ、それまで住んでいた2DKの県営住宅(5階建ての5階の部屋、エレベーター無し)が窮屈になってきたからです。
初めて住宅を購入する年代は、働き盛りの30代が一番多いそうで、もちろん私もそうでした。今思えば、住宅購入後の住宅ローンの返済を考えても、30代がベストだったような気がします。
その時住んでいた家賃は、県営でしたので、それ程高くはなかったのですが、車が2台有りましたので、その駐車場代もプラスすると結構もったいないなと当時は思っていました。
賃貸の場合、住宅ローン控除のような、税の恩恵もなく、まともに毎月の家賃を支出するばかりです。私の場合は兵庫県の財源へ、せっせと納めていた訳で、県へ少なからず貢献していたとは思いますが、民間のマンションでしたら、大家さんのフトコロを肥やすばかりです。しかも、いつまで家賃を払い続けても、庭木一本すら、自分のモノにはなりません。
仮に、2台分の駐車場付の住宅を購入すれば、かなり節約できるのでは?と思いました。
そんなふうに考えると、そろそろ自分達で一戸建てを購入していい時期ではないかと強く思うようになりました。
どうせなら一戸建て…
一般的に購入する住宅の種類としては、マンションにするか一戸建てにするかで悩まれるのではないかと思いますが、私の場合は、今までの住まいが団地の5階でしたので共同住宅では無く、はじめから絶対に一戸建と決めていました。
それに、マンションを敬遠した理由としては毎月のローンの支出以外に、管理費や修繕積立金などが、自分の意思とは関係なく必ず負担をしなければならないことがスゴク無駄なように思えたからです。一戸建なら、多少リフォーム時期やメンテナンス時期を遅らせたとしても自分自身が納得してればいいことなので、その方が私にとってはメリットがあるように思えました。ただ、マンションなら同じ価格帯で駅から近い物件や生活施設の非常に整った立地の物件があったりするのですが、同じ条件で一戸建を探すのは大変難しく予算に限りもあるので、小さな家でもしょうがないだろうなと考えたりもしていました。
次に決めなくてはならないのが、どこに住むかです。これもかなり悩む問題です。住宅価格はJRなどの鉄道の最寄駅から離れるほど安くなりますが、安さを求めるあまり、かなり郊外に行ってしまうと、さらにバスの利用も考えなくてはなりませんし、商業施設や病院なども基本的に不便になってしまい、今度は運賃などの経費がかさんでしまいます。
私の場合、当時の住居の明石市東部を中心に、神戸市垂水区や、西区を候補にあげ、その中からどこにしようかを考えましたが、最終的に、当時の住居から車で約3分のほぼ住み慣れた街に落ち着くことになりました。
誰でもそうだと思うのですが、一戸建てを考えるとき、まずは土地を購入して、その土地に自分の思い通りの家を建てる、いわば注文住宅を夢みると思いますが、私の場合も同様にまずは、注文住宅を目指しましたが、現実はたいへんきびしいものだと痛感させられました。
便利な立地で、四角い南向きの、お手ごろな価格の、すぐ建築できる土地は、どこを探してもありません。
もちろん、価格を無視すれば見つかるかもしれませんが…
無謀かも!
さて、毎週週末の新聞折込チラシをチェックしたり、不動産屋さんの掲示物を見たり、住宅展示場に出向いて、いろんな住宅を見たりいろいろな検討をしてみました。
そうこうしているうちに、当時の住居から徒歩で3分ぐらいの区画の整った住宅団地内の空き地にポツンと「売り土地」と書かれた看板を発見しました。
妻と一緒に現地をおとずれ、広さもちょうど希望通りだし、日当りもマズマズ、夫婦ともども希望の土地が見つかったことで大喜び、あとは価格だけ!と勇んで、看板の業者さんを尋ねて、早速価格の交渉をさせてもらいました。
ガーン、当時は、私自身この業界の人間ではなくズブノ素人、それこそ土地だけでワケテもらおうとすると驚くような金額でした。
というのも、その土地はいわゆる建築条件付宅地販売ということで、建物もその業者さんで建てる決まりがあり、土地だけでは売ってくれないとのことです。
じゃあ、その業者さんで建物もお願いしたらいいものですが、想定している建物を建てると、こちらの予算がまったくあいません。やはりいい立地で業者さんの利益もいれるとそれなりの価格になるんだなと、落胆し残念ですがあきらめるしかありませんでした。妻もかなりガッカリしていました。
ここで勉強したのは、素人で、土地を用意して、ゼロの状態から家の間取りを考えるのは、コストも時間もかかり、大変であるということでした。
かなり時間を掛けて、計画的に進めないと注文住宅は難しいということで、最終的に、違う道を歩まなければならないことを決意しなければなりませんでした。
ある日のこと、神戸市西区の建築条件付宅地のチラシをたまたま見つけ、土地の広さも結構広いようですし、セミオーダー的な条件で、価格もほぼ希望通りでしたので、妻と現地を見に行きました。すべて二重丸なのですが、ただ一つ難点があります。
それは、すぐ裏を新幹線がけたたましく大きな音、おまけに振動もプラスして走っているということでした。一生のことなので、かなり、夫婦で悩みました。
十分検討した結果、せっかくのチャンスということで購入申込をしましたが、
なっ!なんと、そういう条件の土地なのに応募者多数で、抽選となりました。確か競争率は5倍ぐらいあったと思います。
その結果、幸か不幸かみごとにはずれてしまいました。
補欠にもならず、きっと全くその土地には、縁がなかったのでしょうね。
なかなかいい物件に出会えない日々がつづき、半ばあきらめていたところ、以前、素人ながら土地の交渉をさせてもらった、例の業者さんの、知り合いだという別の業者の社長さんから、
「おすすめの物件が希望の立地でありますよ、一度見てもらえないですか?」との連絡がありました。
実際、現地に行ってみますと、前から知っている物件でもあり、夫婦ともども魅了を感じていなかったものでしたが・・・
いわゆる総合判断です。予算、立地、それとなにかの縁を感じ、即 決めることにしました。
建築途中でもあり、外壁の色や、内装も多少選ぶことができたのも決めての理由の一つでした。
こうして物件も決まり、いよいよ購入の手続きです。
頭金0円…
最近では、頭金0円で住宅の購入可という物件も少なくありません。
もちろん銀行や各種金融機関でも、頭金どころか諸経費まで融通しているところは多数あります。
今の時代、頭金ゼロで住宅の100%ローンやそれ以上の110%ローンでの購入は珍しくないです。
お金はないけど、早く住宅が欲しいという方にはいいとは思いますが…、やはり頭金をある程度入れておかないと、返済が後々苦しくなるのは目に見えています。
さらには希望の金額を金融機関から融資してもらえない可能性もあります。
私の場合は、これまで貯金してきた1000万を頭金に用意しました。
これから住宅を購入しようと計画されている方は、頭金はなるべく多く用意されることをおすすめします。
購入する物件が決まったはいいが、いざ契約の段階で金融機関から希望額の融資が受けられずに、購入できなかったという方も実際に少なからずいらっしゃいますので。
やはり金額の大きい買い物です。何度も言いますが、現金で一括払いできる方は別として、これから住宅購入を考えていらっしゃる方は、頭金としてある程度まとまったお金は用意しておくにこしたことはありませんよ!!
えっ!住宅ローン大丈夫?
さて、次は住宅ローンです。当時は自営業で個人事業主でしたのでローンが通るかどうかは最大の心配事でした。
このことを考え、前年の確定申告はキッチリ予定借入額に見合う収入を上げてもおり、バッチリの常態にはしていましたが、案の定そう簡単には行かなくて
いろいろと調査が入り時間が掛かり、最終的に、追加で詳しい帳面の提出を金融機関から要求されました。
自営業者は、一般の給与所得者に比べ、非常にきびしいみかたをされますので、くれぐれも準備を怠らないようにして下さいね。
住宅ローンのお得な借り方として、いろんな方法がありますが、ポイントとしては、低金利、繰上げ返済、短期返済の3つです。
住宅ローンを利用するときは、なるべく低金利で借りて、繰上げ返済を利用して、なるべく短期間で返済する、というのが、金利負担を極力少なくするための要です。
同じ金額を借り入れしても、金利や、借入年数により、数百万円も支払い金額が違ってきます。35年などの長期で借り入れると総支払 額の1/3が金利、つまり3000万円の物件を買う場合、ローン完済までの支払い総額は4500万円となり、金利はなんと1500万円。すごい金額ですね!
そして金利だけではなくて、住宅購入には、住宅の価格以外に仲介手数料や登記の費用などいろいろな諸経費がかかってきます。それが、住宅購入の諸費用というものです。
一般的に、購入価格の6~8%が諸費用として用意しなければなりません。
肝心要!
さて、住宅ローンの申し込みです。
私の場合、借入期間は月々の返済額も考えて25年で組みました。
あと、諸費用の一部である保証料というものがいるのですが、これは、保証人なしで借り入れするために、連帯保証人の代わりに「信用保証機関」にお金を払って、保証をお願いするというものです。
それにかかる費用としては、仮に35年返済をする場合は、100万円につき、約2万円、3000万円の借入なら約60万円の出費となります。
従って保証期間(借入年数)が短くなると、その分は当然安くはなりますね。
金利は変動金利と固定金利(2年5年10年)または長期固定金利など、そのとき時の経済情勢や、今後の金利の動きを自分なりに考えて選ばなくてはなりません。
ただ最近の情勢だと、変動金利型で破格のレートもありますので、まずは、一番低い金利を選んでおいて、繰上げ返済をしていくというのが現状ではおすすめかもしれません。
ローンのシュミレーションについてはこのHP上にある各金融機関のバナーをクリックしていろいろな条件で試してみてください。
こうしてローンについての条件などを決めて、やっと融資の本申し込みです。
源泉徴収票や給与明細、自営業の人は確定申告書の写しや、所得の証明書、住民票、団体信用生命保険の申込書など、とにかく色々な書類を銀行に提出し、後は待つのみです…。
最近では、間違いなく借入が可能かどうかをスピーディーに調べる、“事前審査”という仮申込もありますので、これだと約2日間で融資の可否の返答があります。
おめでとう!
やっとの思いで、融資がOKとなり、重要事項の説明を受け、何枚も書類にサインし、契約書を交わします。
ローン完済までは、銀行の抵当権が付くので、火災保険も強制加入です。さらに、不動産の登記費用もかかります。そして、仲介の不動産業者に支払う仲介手数料がいります。
例えば物件の価格が3500万円なら1,198,800円もの金額になります。
家の購入には、非常に大きいお金が、次から次へと、羽をつけて飛んで行ってしまいます。
あと、そうそう、照明器具や、エアコンなどの電化製品、部屋に似合いの家具、忘れてならないカーテンまで、購入後、住むまでには、まだまだお金が要ります。
大きなウエイトを占める仲介手数料の1,198,800円が、せめて半額になるとしたら、正直たいへんたすかりますよね。私自身の経験からも、半額の 約60万円が手元にあれば、電化製品などの一部の出費や、引越費用の一部にまわすことができます。
そんなこんなで、ようやく契約も無事終了し、残金も支払い、カギをもらい、晴れて住宅を購入することができました。(めでたし、めでたし)
住宅購入というのは本当にパワーのいる作業です。賃貸なら、しばらく住んでみて気に入らないならスグに引越もできるものですが、購入となるとやはりそんな簡単にはいきません。
いろいろあって当たり前です。一生のうち何軒も購入するという人も稀ですから、本当になにかあって当たり前と思い、できるだけ金銭面においても、精神面においても、充分に余裕をもって挑んでいただきたいと心より思います。
私どもは、本当にお客様の利益になるサービスを提供させていただきます。仲介手数料の半額、割引もそのサービスの一つであり、住宅ローンやリフォームや保険、不動産に関する税金のこと、法律のこと、いろいろな手続きのことなど、何でもお気軽にお問合せください。
リピーターのお客様、ご紹介のお客様が多いことも自慢の一つです。
お客様にいかに喜んでいただけるかを心がけております。
仲介手数料が安くても仲介を成立させるために必要なサービスの手抜きはございません。またローンご利用の際の代行手数料なども一切いただいておりません。是非、お気軽に何なりとお問い合わせください。